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 改造レポート
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ウインドエアコンの取り付け(夏を涼しく過ごそう!)
 
  


外から見たところ
取り付け場所はタオスのドア横側です。
2本足で接地しています。
写真をクリックすると拡大します。
   (どうしてエアコンを?)
夏のキャンプって「暑い」ですよね。我が家は夏の間、涼しい高原や山間を中心にキャンプに行くようにしていました。そんな場所でも一日中「涼しい」と感じられることは少ないものです。夜も更けて朝までは涼しく安眠できる事が多いのですが・・。子どもが小さいので海水浴キャンプも是非チャレンジしたいなとも考えていました。

外国製のキャブコンなどは運転席からジェネレーターを始動し、エアコンを作動させるのは当たり前のこと。いつも羨ましいなと思っていました。これができれば、まさに移動別荘です。

(TMLで相談を・・)
昨年、少しでも涼風をと考えてTMLの皆さんに相談をさせていただきました。私が当初考えていたのは「冷風扇」、本体に水を入れて気化熱で冷やす原理のものでした。回答で驚いたのは、「冷風機」。エアコンと同じ形式で涼しい風を吹き出す装置の事でした。私の頭の中では「冷風扇」=「冷風機」だったのですが、それは各々違うものでした。

さらに、どちらも「フォールディングトレーラー全体を冷やすことは難しいのでは?」とのアドバイスでした。

(家庭用のエアコンを・・)
アドバイスは多岐にわたりました。家庭用のセパレートエアコンの安いもので、外に室外機を、中に吹き出し口を付けたらどうか?とか、家庭用のウィンドエアコンをドアに取り付けたらどうか・・等、色々な案を頂きました。

セパレートエアコンは配管の問題があり、ドアへの取り付けはドアの強度不足から難しいという結論に至り、この課題は今年に持ち越しになりました。

(素晴らしい発想)
閃いたのは「ウィンドエアコンに足をつけ、トレーラーに立てかけて使用したら・・」という案です。頭の中で色々考えてみても「倒れたら・・」などなかなかデザインがまとまりませんでした。

TMLのメールをチェックしていたときに、大いなる先人【ターさん】のメールが目に留まりました。「立てかけるだけ・・」この文書を見たときに「どうやって?」と素朴な疑問で気になって気になって・・。写真がホームページでUPされたときに「これだ!」と思いました。フォールディングトレーラーにはルーフ以外、この方法しかない事を確信しました。それからタオス自体とにらめっこが続きました。

(エアコン自体を先に買っちゃえ!)
財務大臣である妻に「タオスにエアコンを・・」という話をすると「どこにつけるん?」「年に何回使うん?」と取り合って貰えませんでした。でも、決めてしまったものは後に引き返せません。ウィンドエアコンの価格調査を開始しました。ディスカウントショップや電気店の広告をチェックを始めました。驚いたのはその価格帯です。3.5万円から4万円で購入可能です。安くなったなと感心しました。

(ダメだったときの理由も考えないと・・)
実際に購入して使用できなかったら・・。その場合、転用する方法も考えないといけません。丁度、この春から2階に子ども部屋を設けました。普段はその部屋に使い、キャンプの時に持って出ることにすれば、稼働率もあがり、良い理由になります。まさに一石二鳥です。妻にろくに相談せずに「子ども部屋用のウィンドエアコンを買ってきたぞ」とエアコンを買って帰りました。これで大義名分が成り立ちました。

(イレクター)
「どうやって足を作成するか?」を悩みました。簡単に工作できて強度があるものが必要です。そんな時思い出したのが「イレクターパイプ」です。金属パイプに樹脂コーティングがしてあり、各種コネクターで色々なものを作ることができるものです。DIYショップで見たことがあり、これならできそうと確信しました。

早速ホームページで内容を確認し、部品一覧を印刷してラフなスケッチを描きました。実際にタオスやエアコンに巻き尺をあて計測しサイズを書き入れました。

(部材の購入)
妻とDIYショップで必要なものを揃えました。イレクターパイプで必要な材料一式、切断用の専用カッター、専用の接着剤、エアコン固定用の荷締めロープ、マジックテープ、両面テープなどを購入しました。妻は快く支払ってくれました。

(実際に組み立てると・・)
イレクターパイプは強度十分ですが、切れるのかな?という疑問がありました。専用カッターで簡単に切断できるのにびっくり。必要な長さに切っては組み立てるという作業をしました。パズルのようでとても楽しい作業でした。その後、接着剤で固定するのですが、実際にはパイプの接合部に専用接着剤をスポイトで注入するだけで、樹脂が溶けて溶着するようになっています。こうやって接合部も十分な強度で固定することができます。初めてのイレクターパイプによる工作はとても楽しかったです。

(実際にタオスにとりつける)
取り付けた場所はタオスのドアの右横です。この場所は一応オーニングの下になり、雨が直接掛かりにくく、また、その部分の幌は幅が狭く、吹き出し口をセットするにも便利だからです。その部分の幌を巻き上げて自作した台をセットし、実際にウィンドエアコンを載せてみました。なんとピッタリと収まりました。台は2本足で接地し、タオス内部に2本足が入った状態で、エアコン自体の20キロの重量で押さえられた状態でしっかり固定されました。実際には接地している足の部分はビーチパラソル用の金具で固定しようと考えています。

(室内の調整)
隙間をどうやって埋めるか? かなりな難問でした。今回はタープの生地で覆うことにしまいした。フォールディングトレーラーはそれ自体が幌ですので、割り切りました。毎回脱着するのですから、大袈裟にする必要もありませんし、断熱性もあまり考えないことにしました。この部分だけ断熱しても全体が幌ですから・・。この工作の部分は妻がやってくれました。

(フィールドでのテスト)
広島県庄原市にある備北オートビレッジで取り付け使用してみました。
 テスト環境 7/20 14時頃快晴、ほぼ無風
         タオスは直射日光を全体に浴びている状態
         エアコンは薄いオーニング下(気持ち日陰)
         エアコン作動前 外気温36℃・内部温度36℃
         (タオス内部のツインサーモによる計測。以降同様)
         室内を完全に閉め切りエアコンを作動
         吹出方向は室内中央部へ向け固定し、強風とした。

         作動後約10分で内部温度32℃となる。その後、
         吹出方向をベッド側に向け就寝してしまい、以降データなし(^^;;
         ※片側のベッドルームのみの冷却には十分効果有り。

翌日、体感的にチェックしたが・・。

(試行錯誤してみて)
エアコンに日光が当たるような過酷な条件では、タオス全体を涼しいと体感できる温度を維持するのは難しく、試行錯誤の結果、ベッドルームとリビング間をカーテンで仕切り、リビングのみ冷房するならば有効という結果を得ました。また、片側のベッドルームのみの冷房であれば、余裕を感じます。

ただ、冷気はリビングの床側に貯まる傾向があり、これをファンなどで攪拌することができれば、多少の改善が期待できると思います。

(夜間は)
日が落ちて蒸し暑い状態では、十分有効です。設定温度を25℃にしておいた場合、家での使用と同様温度が下がると運転と停止を繰り返す状態になります。

(対策・改善方法の検討)
まず、エアコンの能力の点から言うと1.6kwのウィンドエアコンでは、過酷な条件下では能力不足と言えます。購入するならばウィンドエアコンタイプ最強の1.8kwをお勧めします。大は小をかねますが、その逆はできません。また、エアコン設置の基本の、直射日光があたるのを避けるのは有効だと思われます。

これはフォールディングトレーラーの宿命でしょうが、ベッドルームの上部幌部分からの熱流入が思ったより激しいようです。中央のルーフ部分は発泡ビーズ封入のため、断熱性は非常に高いのですが、当該部分はサンブレラ布の表面にゴムをひいたような構造で防水性は高いですが、光線による断熱という面ではその性能は余り高くないようです。先程のリビングのみの冷房は、この対処法の一つです。これらのことから、日陰を作ることも大きなメリットがあると言えます。タオスの木陰への設置、もしくは遮光性の高いものを外部に張るといった方法は非常に有益だと思います。

さらに、冷気が床面に貯まるのを防ぐため、ファンなどでの攪拌が有効です。また、ウインドエアコンは、背面で吸気・排気を同時に行っています。コンパクトである反面、排気した熱を吸気してしまう場合も考えられ、冷房効率が下がってしまうケースがあります。ウインドエアコンの背面に仕切り板を設置するなどの工夫をすれば、さらに能力の向上が望まれると考えます。

今回気付いたのは冷蔵庫(モービルクール2000)からの廃熱が非常に大きい点で、これは折角エアコンで冷却しても、車内でヒーターを付けているようなもの。エアコン取り付け時には冷蔵庫は外に置くのも手っ取り早い対策の一つと思います。

(最後に)
100点満点とは言えませんが、ウィンドエアコン取り付けは灼熱キャンプ対策としては有効であることが分かりました。ハードシェルタイプのトレーラーであれば、外部(日光)からの熱流入も少ないため、特に対策を施さずとも良いと思いますが、フォールディングタイプでは前述のような工夫が必要です。
 こう書くとフォールディングの悪さが目立ってしまいますが、風が吹いている場合には全面メッシュにすることにより涼しさを手に入れることができるのが、フォールディングの最大のメリットであることを最後に書いておきます。


2001.07.03 (2001.08.22・2004.07.16加筆)
 


横から見たところ
タオスのボディーの高さにエアコンの下面が合うような高さにしています。黄緑のベルトはエアコンを台に固定するためのベルトです。
写真をクリックすると拡大します。


中から見たところ
タオスのドア横の幌を巻き上げ、台の内側部分の足を中に設置します。開口部の処理もフォールディングらしく?ビニールで処理しクリップで留めています。
写真をクリックすると拡大します。


上の写真で見えてない足部分
設計よりも頼もしい足です。この2本と外の2本でエアコンを支えていることになります。エアコン自体が重量あるので安定していて横からも外からも内からも、エアコン転倒の恐れはないと思います。
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